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三角関数は2時間で解けるようになる

目標習得時間:2時間 問題数:4問

 

■まずは数Iの復習を

この単元はその名の通り数Iで習った「三角比」の応用なので、三角比が完全に理解できていることが前提となります。また三角関数では、教科書章末レベル以上の問題はほとんど数I 二次関数との複合問題という特徴があり、二次関数の問題も確実に復習しておくことをお勧めします。

 

 

■覚えるべきことはほとんどない

本単元は、sin/cos/tanというとっつきにくい記号、「加法定理」をはじめとする公式の多さから、高校生の中では苦手とする方が多い分野ですが、三角比、二次関数の復習さえしっかりやっておけば、実は非常に易しい単元です。(前章「図形と方程式」の方がよっぽど難解です)

まずは、公式として以下だけ確認しておきます。

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教科書には他にも様々な公式が登場しますが、実際に覚えるべきことは上記で十分です。詳しい話の前に、まずは三角関数の扱いに慣れるため、グラフを描く問題を解いてみることにします。

 

■まずはグラフの形を覚える

問1 以下のグラフを描きなさい。

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まず最も大事なポイントは、これからの数学で「°」という単位は登場しません。すべて「180°=π」という「弧度法」により計算します。わざわざこんな面倒な数を導入する理由は何か?実は数IIの範疇では「°」のまま計算しても大して不都合はないので、現時点であまり深く考えない方がよいです。ざっくり言うと計算するときに「°」という単位に縛られたくないからです。

とにかく弧度法を使うことは数学のルールなので、この記法になれることを重視しましょう。

 

さて、グラフについて。三角関数のグラフは非常に変な形をしていますが、数IIのレベルでは、グラフに関する問題はほとんどないので(数IIIの微積分を使わないと大した問題が作れないので)、単に数学の常識として描けるようになっておけば大丈夫です。

基本形のグラフの形を覚えておき、二次関数で導入した「グラフの平行移動」の考え方を適用するだけです。

 

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もし難しいと感じた場合は、二次関数の章を復習しておくことをお勧めします。

 

■公式は導けるようにしておく

さて、以上がウォーミングで、ここから本題に入っていきます。

まず、公式について解説します。上に並べた以外にも、教科書には他にも様々な公式が登場しますが、それらはほとんど覚える必要がありません。上記から消した公式は、大きく2種類です。

  1. 三角関数の相互関係(sin(π-x) = sin x 等)
  2. 計算公式(積・和、和・積、倍角、半角)

まず1については、三角比の章で解説しました。「三角比は円の座標」という定義さえ知っていれば、これらの関係は覚えなくても感覚的に答えることが可能です。

2については、覚えるのは加法定理だけで、他はすべてここから導出する手順だけ覚えておきます。(下図)いずれも符号の関係を覚えにくいので、覚え間違えのリスクを取るよりは、都度導出できるようにしておく方が安全で、計算力のトレーニングにもなります。

 

<積・和、和・積、倍角、半角の導出プロセス>

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三角関数はほとんど「最大・最小問題」

さて、いよいよ問題に取り掛かります。数IIレベルでの三角関数の問題は、ほとんど「最大値/最小値を求めよ」です。仮に他の問題に出くわしたとしても、最大・最小問題を中心にトレーニングしておけばほとんどの問題に対処可能だと考えます。

そして、三角関数の最大・最小問題の解法パターンは大きく三種類あり、これらを順番に確認していくことにします。

  1. sin xまたはcos xをtと置き換えると、二次関数になるパターン
  2. 三角関数の合成により、sinだけの式にするパターン
  3. 1、2両方使うパターン

いずれも二次関数の理解が前提なので、確実に復習しておきましょう。

 

問2 以下の最大値を求めよ。

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まずこの問題を初見で感じることは「sin/cosが入っててどうすればいいかわからない」ということでしょう。では逆に、どんな問題だったら解けるでしょうか?現時点でそれは、一次関数、または二次関数の2種類です。さらに我々は、様々な相互関係の公式によりsinとcosを互いに変換することもできます。

すると、この問題を解くためにできそうなことは2つです。

  • 式を変形して、sinだけ、またはcosだけの式にする
  • sinまたはcosを文字で置き換えて、一次関数、または二次関数にする

ここまでの発想の流れは非常に重要なので、ぜひ繰り返し読み返して確認してください。頭の整理ができたら、問題を解いていきます。

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いかがでしょうか。やり方さえわかってしまえば、難しいのはむしろ二次関数の方です。このまま次の問題に進みましょう。

 

問3 以下の最大値を求めよ。

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まず問2と同じプロセスで進めてみていただきたいのですが、うまく置き換えの形に持っていくことができません。そこで新たな計算テクニックとして、「三角関数の合成」という公式を導入します。これは、sinとcosの一次式をsin1つだけに変換できるというものです。公式は冒頭を参照してください。この問題は、このテクニックによってわざわざ二次関数にするまでもなく、解くことができます。

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なお、この三角関数の合成ですが、直観的にわかりやすいように見えて、よく見ると意外と混乱します。あまり深追いせず、なんとなく覚えておくのがおすすめです。

 

問4 以下の最大値を求めよ。

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最後の問題です。大体センター試験がこのあたりのレベルでしょうか。方針としては置き換えて二次関数に変換するか、合成により項を減らすか、という考え方に変わりはありませんが、変換がうまくいきません。

そこで、今回最後のテクニックとして、「sinθ + cosθ = tとおく」というものを導入します。これは非常によく登場するテクニックなので、覚えておくことをお勧めします。

そして、問1ではtの範囲は単純に-1~1でしたが、今回はtの範囲を求めるために合成する必要があります。変形も少し巧妙で難しいですが、センター試験レベルへのチャレンジと考え、じっくり取り組んでみてください。

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三角関数の問題はほぼ二次関数の問題と同じ

いかがでしょうか。公式さえ覚えてしまえば、難しいのは三角関数自体よりも、二次関数の最大・最小問題だと気づくはずです。実はこれは当たり前のことで、なぜなら両者は同じ「関数」の問題だからです。実は同じことが次単元である指数関数・対数関数にも言えます。

従って、もし三角関数・指数関数・対数関数で躓いた場合は、まず二次関数に立ち戻り、基本をおさらいすることで、難なく理解できるようになれると思います。